カテーテルアブレーション
(非薬物療法)
対象となる疾患は心房細動・粗動、心房頻拍・期外収縮などの心房頻拍性不整脈、また期外収縮や心室頻拍などの心室頻拍性不整脈が対象になります。最先端の3次元マッピングシステムを用いて、不整脈の回路や発生源を同定し、高周波、冷凍凝固やパルスフィールドなどのエネルギー源を駆使して治療します。現在、年間約250例のカテーテルアブレーションを施行しています。
植込み型心臓電気デバイス
(非薬物療法)
洞不全症候群や房室ブロックなどの徐脈性不整脈に対するペースメーカ、多形性心室頻拍や心室細動などの致死性不整脈に対する植込み型除細動器(ICD)や電気的非同期により心不全が発生ないしは増悪するものに対して心臓再同期(両心室ペーシング)治療などを施行し、現在、年間約200例の植込み型心臓電気デバイス手術を行っています。直近ではリードレスペースメーカ、刺激伝導系ペーシング、リードやデバイス本体すべてを皮下に移植するICDなどの先端医療も取り扱っています。また、原因不明の失神や脳梗塞の症例の原因を明らかにするために植込み型心電計を適応することがあります。心肺停止症例の急性期診療を救命救急センターと協力して行い、引き続き慢性期の評価と治療を行います。
薬物療法
ピルジカイニド、べプリジル、ベラパミル、β遮断薬やアミオダロンなどの抗不整脈薬治療のみならず、心房細動の血栓症に対する抗凝固薬、降圧薬やSGLT-2阻害薬など抗心不全薬などを駆使し急性・慢性期の不整脈薬物治療を施します。
不整脈外科治療・
心臓血管外科的アプローチ
(非薬物療法)
特に虚血性・非虚血性心疾患に合併する心房細動などの合併不整脈やさまざまな機序による不整脈に対し、その必要性や適応に応じて外科的治療を施します。広範囲の心外膜側アプローチを要する症例やアブレーション治療の合併症などに対しても、心臓血管外科と協力しチームで診療します。